takedabase~竹田校×メタバース~③メタバース活用の実際 その2
自分の分身を使ってコミュニケーションができる仮想空間として、近年、世間から注目を集めているメタバース。
この連載では、そんなメタバースと竹田校の歩みを少しずつ御紹介していきたいと思います💁♀️
☟前回の記事「③メタバースの活用の実際 その1」はこちら♪
発表中の参加者の様子👨👧👦
今回の発表会に参加していただくにあたり、使用するVRゴーグルは竹田校で所有しているものを貸与する形で行いました。台数に限りがあるため、基本的には参加団体に1台という割り振りです。
参加していただく方々には、1台のVRゴーグルを適宜使い回して発表会の様子を見ていただくことになっていました。
また、発表会当日には、『Eyes,JAPAN』(会津若松市内のIT企業)のスタッフの皆さんが現地に赴き、セッティングや操作支援を行ってくださいました。そのおかげで、全ての参加団体がスムーズにメタバースに集まることができました。
皆さん、「スゴい!」「広い!」など言いながら辺りを見回して、初めてのメタバース空間に驚きを隠せない様子でした。中には「落ち着くね。」と話している方もいらっしゃいました。
1年間の学習の成果発表ということで、内容はとてもボリュームがあり、休憩をはさんで1時間を超える発表でした。
参加者の皆さんは、初めは主にリビングルームのソファーに座って静かに発表を聞いていましたが、しばらくすると、スライドや発表者の近くに移動するなど、自由自在に動き始めました。場所を移動するとどのように見え方や聞こえ方が変わるのか試しているようでした。
発表はもちろん真剣に聞いてくださっていましたが、メタバースに興味をもち主体的に行動してくださったことが嬉しい場面でもありました。
感想発表の場面で🙋♀️
発表が終わったあと、参加者の皆さんに感想をお聞きしました。内容は「発表内容に関する感想」と「メタバースで発表したことについての感想」です。
発表の内容に関しては、「東日本大震災についての記憶はあまりないが、今回の発表で詳しく知ることができた」や「復興の具体的な方法について知ることができてよかった」などという感想が聞かれました。
メタバースで発表したことに関しては「面白い」「時間や場所に関係なく参加できてよい」という感想もあれば「準備に時間がかかるので、オンラインで発表した方がよかった」という意見もありました。
今回の取組みの目標の1つに、「様々な立場の人たちが同じ空間に集まり、気持ちを伝え合う場を作る」というものがありました。その目標を達成する1つの手段として、メタバースを選択したわけですが、初めての試みに賛否はつきものです。
皆さんから様々な感想や意見をいただいたことで、メタバース活用の成果と課題を明確に捉えることができ、また、今後のメタバース活用を考えるヒントもいただくことができました。
思わぬ収穫👨🌾
予定していたよりも成果発表と感想発表が早く終わったため、最後に東日本大震災発生当時の皆さんの状況を伝え合う時間を設けました。
参加者同士は、発表会の日に初めて会う方々がほとんどでした。対面だと相手の出方などを伺ってしまい、なかなか話し始めることが難しい場面であったと思いますが、アバターを介していたということや1時間以上同じ空間にいたことなどが要因なのか、皆さんは、自然と当時の様子を話してくださいました。
本校の生徒達もリラックスした状態で話を聞くことができていたためか、ごく自然に相槌をうちながら聞いたり、質問をしたりしており、その声が優しく耳に届くので、その効果もあったのかもしれません。
大変有意義な時間を過ごすことができました。
次回は、メタバースの活用を終えた生徒達の様子や今後の展望等についてお伝えします。連載最終回となります。